大阪オーダースーツ テーラーキスモト

大阪のオーダースーツ テーラーキスモト

一着ずつ丁寧にスーツを作り続けるオーダーメイドスーツ専門店

オーダースーツ製作日記

2017/04/26

10年間、着用したスーツ

<クリーニングの前に>

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このスーツは11年前に作ったスーツです。製作以来、毎シーズン着用しておりますが、今年もクリーニングに出して来シーズンも着用する予定です。先日、友人と食事をしていた時に、

友人:「キスモトの今着ている服は今年作った新しいモノなん?」

私:「いやいや10年位前につくったやつやで~」

友人:「えー、そんな服ってもつんや。デザインも全然、陳腐化してないね」

私:「オーダースーツは生地はもちろん良いモノで耐久性も高いけど、作る時に見えない中の部分もしっかりと作り込んでいるから」

的な話になりました。

スーツの形は、今から100年以上前に大体のところで確立されておりますが、流行があり、ラペルの幅や、肩幅、ゴージ位置、着丈等が変化して流行が作られております。

10年前のデザインです。当時は2つボタンでもボタンの位置が少し高めの設定になっていますが、それ以外はさほど今と大きく変わらないと思います。お客様のご要望によりますが、流行を入れながら、オーセンティックに仕立てるのもテーラーとしては重要な技術の一つです。お客様によっては流行を常に追われる方もいらっしゃれば、そうで無い方もいらっしゃって、後者のお客様の場合は良いモノを長く使いたいとお考えが根底にありますので、テーラーとしてのデザインバランスの感覚が要求されているような気がします。ご注文頂くときに、しっかりとヒアリングしながら、ご提案させて頂いてスーツを作っております。

 

<ラペルの返りも>

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着用頻度は一週間に1~2日ですから、めちゃめちゃハードユースではありませんが、最初の2~3年は3日位は着ておりました。それでも、しっかりと毛芯等を作り込んでおりますから、洋服自身が狂って着用しにくくなる事はありません。この洋服は実は私が修行時代に自分で縫い上げたスーツなんです。だから、上衿の落ち着き等に少し不満がありますがそれは当時の私の技量、経験の無さといったところでしょうか。

 

<内ポケットには10年の証が・・・>

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ペン刺しポケットはどうしても擦れて痛んでおります。これも修理してポケットっを作り直せばいいんですが、どうしても自分の洋服は後回しになってしまいます。紺屋の白袴とはよく言ったものです。

いいモノを長く、愛着を持って使用し続ける。当店にはそのようなお考えのお客様がたくさんいらっしゃいます。そのご要望にお応えする為にも、きっちりと丁寧に洋服を作ることが我々テーラーの大切な使命の一つだと思っております。

画像はクリーニング前ですので、着用シワが残っておりますあ。クリーニングが出来上がってきたら、どの様に再生したかご紹介しますね。

 

 

 

 

 

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