大阪オーダースーツ テーラーキスモト

大阪のオーダースーツ テーラーキスモト

一着ずつ丁寧にスーツを作り続けるオーダーメイドスーツ専門店

オーダースーツ製作日記

2017/06/21

展示会終了後は地のし作業から

<生地に蒸気を通す>

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先日の展示会にはたくさんのお客様にご来店、ご注文頂きましてありがとうございました。順次製作にかからせて頂いておりますので、しばらくお待ちください。

さて、ご注文頂いたら、まずしなければならない作業は地のし(縮絨)と呼ばれる作業です。霧吹きで生地にたっぷりと水分を含ませ、アイロンの熱と蒸気で生地を整えていく作業です。画像でも蒸気が出て上がっているのがお分かり頂けると思います。

 

<どうして地のし作業が必要か?>

我々テーラーが使用します生地は、ウールを主成分とした天然素材の生地が多く、いわば天然形状記憶繊維です。天然というところに特徴があり、熱や湿気によって変化するのが大きな特徴でもあります。裁断して洋服の形になって、人間が着用すると、様々な環境にさらされる事になります。生地は織られた状態に戻ろうとする特正があります。その時に型崩れと変化を防ぐ意味でも熱と水分を与え、狂わすだけ狂わしてから、きっちりと整えて裁断する。これは洋服作りの基礎の部分として重要な作業です。様々なシーンで着用して頂いても必ず復元する力を洋服に持たせるためにも必要な作業です。

 

<職人さんにも気持ちよく仕立てもらうために>

洋服作りの現場では製作途中にアイロンを駆使しながら、縫製をしていきます。テーラーが地のし作業をしておかないと、アイロンの熱や湿気で縫ってる作業中に寸法が変化してきたり、ねじれたりと不具合が出てきます。我々が全て縫い上げる訳ではなく、縫製工場にお願いしたり、職人さんに縫製して頂くのですから、実際の縫製現場でも職人さんたちが戸惑うことなく作業ができる様に下準備するのもテーラーの役割りです。

 

<生地によっては縮む事も>

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アリストンのジャケット生地。これ位で標準的な縮み量です。片面で5ミリ位変化しております。この後裏面も同じ様に地のしして整えます。当店ではご注文頂いた洋服には必ずこの作業を行っております。お店によってはスポンジャーと呼ばれる地のし屋さんで作業なさっている場合もあります。これが長持ちするスーツ、ジャケット製作のスタートラインと言えます。

大阪のオーダースーツの専門店テーラーキスモトへのお問い合わせ
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